運命の恋~もしもあの時・・~
「じゃあ私の独断で浮気にさせてもらいます。旦那はもっとすごいことしてたからしゃくだけど…さすがに稗田さんとそんなことする訳にはいかないので。」

少しだけ冗談っぽく、稗田さんにとって重たくならないように言った。
でも涙は正直で、次から次に流れ出てくる。

「フフッしゃくって、香織ちゃん本当に面白いね。俺は歓迎だけど、そんなことするの。香織ちゃんを抱けるなら旦那さんへの当てつけでも構わないよ。」

旦那への当てつけ?
きっと前はそうだったかもしれない。
当てつけで浮気してやるって思ってたから。
でも今日は違う。純粋に稗田さんとデートしたんだ。
好きだから?よくわからないけど、でも…
まだ一緒にいたい…

「もしそんなことをするとして、旦那への当てつけではないです…好きかわからないけど、けど、楽しかったしデートって思いたいから…稗田さんともっといたいです。」

口から心臓が飛び出しそうだ。
こんな大胆なことを旦那以外の男性に言うなんて…

「香織ちゃんまだ時間大丈夫?」

「え?時間…4時までに帰っていれば…」

「じゃあ俺の家に行こうか。」
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