運命の恋~もしもあの時・・~
私は頷くことしか出来なかったけどキッチンに入って行きさっと涙を拭くとご飯の準備をした。

娘はパパにべったりで着替えている間も横にいてしきりにおしゃべりしていた。
出来るだけ明るく楽しい食卓にした。
あまり夜ご飯をパパと食べる経験をしてこなかった娘にはきっとこんなに笑顔で食べるのは特別だっただろう。
食べ終わってからテーブルを片付けて娘に離婚の話をした。

「香澄、これからね大切な話をするよ…パパとママはね離婚って言って別々に生活する事にしたんだ。でもね、パパと香澄が離れて暮らしてもパパはいつまでも香澄のパパなんだ。わかる?」

娘は真剣な顔で話を聞いていた。
でもパパが話し終わると目から大粒の涙を流した。

「ゆみちゃんもパパとママ離婚してパパいないって言ってた。かすみはパパいなくならないの?」

離婚のこともなんとなく理解できるようになってたんだ。

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