運命の恋~もしもあの時・・~
『いえ、違うんですよ。この電話は社長のです。勝手に出ました。すいません…』

「あ、そう、なんだね…間違えたかと思った。ヘヘッ。」

何で稗田さんがでないんだろう?

『こんな時間に迷惑でしたよね。本当にすいません。ご主人大丈夫ですか?』

「あ、うん。それは大丈夫。でも夜に電話があるなんて驚いて…何かあった?」

何故か動悸がとまらず、手も微かに震えが残っていた。

『社長と飲んでたんですけど、すごいピッチで飲んで潰れてます。もともと強いほうではないはずなんですが…最近よくこんな風に潰れちゃうんですよね…。それでさっき電話するって宣言して電話してました。フッ、留守電のアナウンスに向かって香織ちゃんって話しかけてましたよ。ハハッ』

「それは相当酔ってるね…稗田さんどうしたのかな?仕事は大丈夫なの?」

『はい、仕事は社長がお酒飲む日は弘人が会社に残ってますんで大丈夫です。僕も対応できますし。理由は内緒です。さっき香織さんが電話に出なくて良かった。こっちから電話してこんな事言ってすいません。』

「ううん、全然。あっ、そうだ!今週とかどう?やっといろいろ落ち着いたから。」
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