運命の恋~もしもあの時・・~
それから急いで待ち合わせの場所へ向かった。
定食屋さんの前の通りで待っていると稗田さんの車と同じ車が目の前に停まった。
助手席の窓が開き、夏川くんの顔が見えた。

「お待たせしました。夜なのに呼び出してすいません。どうぞ乗って下さい。」

「うん、ありがとう。」

私は助手席に乗り込むとすぐに車は発進した。

「香織さん、寒かったでしょう?早く着くつもりが道が混んでて…すいません。」

「ううん、私もさっき着いたばかりだよ。」

何の警戒心も持たずに車に乗り込んだからまた稗田さんに危機感が薄いって言われるんだろうな。

「香織さん、ファミレスか居酒屋どっちがいいですか?」

「う~ん、夏川くん車だしファミレスにしようか?」

「わかりました。香織さんお酒飲まれます?飲むイメージはないですね。」

お酒っていつ飲んだっきりかな?

「確かに、子どもを望むようになってからほとんど飲んでないかも。きっと弱くなってるだろうな。」
< 218 / 316 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop