運命の恋~もしもあの時・・~
22
「香織ちゃん。」
ドキドキしながらあれこれ考えていたら後ろから稗田さんの声がした。
久しぶりに聞く声にまた胸が締めつけられる。
振り返るとネクタイをしてなくて胸元をはだけさせたままの稗田さんが立っていた。
「こんばんは。お久しぶりです。良かったらどうぞ。」
私の向かいの席へ促した。
「ありがとう。香織ちゃん、こんな時間にどうしたの?何かあった?」
そっか、きっと旦那も娘も置いて出てきたと思っているに違いない。
「あの、とりあえず車の鍵、夏川くんが置いて行きました。そして事務所に戻るって言ってました。」
「あぁ、うん。俺にもメールが来てた。ありがとう。」
鍵を手渡すと手が触れて、稗田さんはそのまま私の手を握った。
口から心臓が飛び出るかと思うくらい心臓が跳ね、手を離すことが出来なかった。
「あの…なんて話したらいいか、夏川くんとは仲良くなって友達みたいな感覚で…その、まんまと引っかかったっていうか…騙されたというか、流されたというか…」
少し不安げに私を見ていた稗田さんの顔が笑顔になった。
それだけで私は目に涙が湧きあがってきた。
ドキドキしながらあれこれ考えていたら後ろから稗田さんの声がした。
久しぶりに聞く声にまた胸が締めつけられる。
振り返るとネクタイをしてなくて胸元をはだけさせたままの稗田さんが立っていた。
「こんばんは。お久しぶりです。良かったらどうぞ。」
私の向かいの席へ促した。
「ありがとう。香織ちゃん、こんな時間にどうしたの?何かあった?」
そっか、きっと旦那も娘も置いて出てきたと思っているに違いない。
「あの、とりあえず車の鍵、夏川くんが置いて行きました。そして事務所に戻るって言ってました。」
「あぁ、うん。俺にもメールが来てた。ありがとう。」
鍵を手渡すと手が触れて、稗田さんはそのまま私の手を握った。
口から心臓が飛び出るかと思うくらい心臓が跳ね、手を離すことが出来なかった。
「あの…なんて話したらいいか、夏川くんとは仲良くなって友達みたいな感覚で…その、まんまと引っかかったっていうか…騙されたというか、流されたというか…」
少し不安げに私を見ていた稗田さんの顔が笑顔になった。
それだけで私は目に涙が湧きあがってきた。