運命の恋~もしもあの時・・~
「あっ、そうだ!飲み物しか頼んでなかったけどご飯食べたの?何時までならOK?」

「娘は有希の家にお泊まりに行ってます。だから時間は大丈夫です。ご飯はまだ食べてないです。」

そう答えると、稗田さんは体を離してチュッと私にキスをすると前を向きエンジンをかけた。

「コンビニでもいい?何か食べたいものとかあった?」

「へっ?あ、いえ…何でも大丈夫です。あの、どこへ行くんですか?」

稗田さんはニコニコしながら車を発進させた。

「フフッ、俺の家のつもりだったけど?ホテルのほうがいい?」

また更にドキドキして心臓が止まりそう…
家って、家って…
いや、急すぎないかな?そもそも私と稗田さんってそういう関係になっちゃったのかな?
無意識に膝の上でぎゅーっと拳を握ってたみたいでその拳に稗田さんの左手がそっと置かれる。
びっくりして手を引こうとするとその手をぎゅっと握られ私も握り返した。

「フフッ、そんなに緊張しなくても取って食べたりしないよ。怖い?帰ったほうがいい?」

私は咄嗟に頭を横に振った。
でもそれじゃあ一緒にいたいって言ってるみたいだ。
いや、一緒にはいたいんだけど…
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