運命の恋~もしもあの時・・~
「悪いな、香織。海外に買い付けと交渉に行ってるやつがなかなか帰れなくて他の国との交渉をメールでしてるんだ。マジ面倒くさいよ…」

「へぇ~、海外なら英語?すごいじゃない!ちゃんと仕事してたのね。フフッ」

私なんて貿易事務のときにビジネス英語でやりとりしてたけどフォーマットがあって、当てはめるだけだったから英語で交渉はハードルが高い。

「今回のはドイツ語だよ。田邉はね英語とドイツ語とスペイン語が最近ようやくな感じかな?」

え?すごい…
仕事さぼってテキトーにしてる人かと思った!
びっくりしながら田邉さんを見ると稗田さんが笑い出した。

「香織ちゃん、思ってることが顔に出てるよ。フフッ僕たちはいろんな国との交渉のために日々語学の勉強してるんだ。で、海外に行ってる後輩の夏川は親に連れられていろんな国を点々としながら育った子でね、そんなにしゃべれない言葉の国でも何とか会話して交渉してくるんだ。もちろん僕たちとは比べものにならないくらい喋れるけどね!」

へぇ~、そんなすごい人もいるんだ。
私とは住む世界が違う…
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