運命の恋~もしもあの時・・~
今ごろあっちの世界での夏川は喜んでるに違いない。
香織はどうしてるだろう…
旦那と先輩…
心から願う…どちらを選択しても幸せになって欲しい。

「あっちの世界に行く前の夜のこと覚えてる?」

「えっ?よく覚えてない…」
香織は首を振る。

「先輩に子どもができたって聞いた日だよ。俺は香織が産んだ子どもも見てみたかったって思ったんだ。香織も自分と結婚しなかったら俺にも子どもがいたかもって言ってて、少しケンカした…」

そう、きっとあんなこと考えたから…

「でも俺は香織と結婚しない人生が別に存在して男の夏川と付き合ってた。事実婚って形で籍は入れられなくても家族になろうとしてた。」

香織は俺の話を聞きながら頷く。

< 311 / 316 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop