運命の恋~もしもあの時・・~
いつもなら日付が変わる頃に帰っていなければ先に寝ているが、その日ばかりは起きて待っていた。

「ただいま、珍しいねこんな時間まで起きてるなんて。」

何だろう雰囲気がいつもより柔らかい。
そっか、今日も会ってたんだ。

「おかえりなさい。あなたと話がしたくて待ってたの。」

冷静に言えただろうか?
手が震える…

「その話、今じゃないとダメ?疲れたから早く寝たいんだけど?」

少し機嫌悪く答える旦那を見て気持ちが冷めていく。
私はぎゅっと拳を握った。

「誰と何をしたから話ができない程疲れたの?」

私が敢えてイジワルな質問をすると旦那の顔色が変わった。
有希を疑っていたわけじゃないけど、事実を確信し絶望した。
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