運命の恋~もしもあの時・・~
翌朝、娘に悟られないように普通を心がけた。

彼がお風呂に逃げ込んだ後、まともに会話をしていない。
仕事に送り出すときに玄関で旦那は気まずそうにしていた。

「あなたは今後どうしたいの?私も今後どうするのが良いか考えてみる。気をつけて、いってらっしゃい。」

なかったことにはしたくなかった。
うやむやにされないよう私の意志はきちんと示して行こう。

「ママは責めないんだね。涙も流さない。」

何を言っているんだこの人は?

「泣きながら責めてほしいの?娘の前で?」

「…ごめん。いってきます。」

ハッとした顔をして旦那は逃げるように家を出て行った。
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