運命の恋~もしもあの時・・~
「あの日はいろいろあって、ご心配おかけしました。」

私は軽く頭を下げる。

「あの日は驚いたよ。今にも倒れそうな顔してたから。さっきの電話でも元気なかったけど何かあった?」

態度に出してなかったつもりなのに気づいてたんだ。
だめだなぁ、もっとしっかりしないと…

「さあ着いたよ、この前のお店も美味しいけどこのお店も劣らず美味しいんだ。」

返事をしなかった私に深くは追求してこなかった。
きっと今日誘ってくれたのも私を気遣ってのことだろうな。
車を駐車場に停め、案内されたのは定食屋さんだった。

「良くこのお店の前を通るけど入ったことはなかったです。」

中を見渡すとサラリーマンや作業服を来た男性が多い。

「もったいないなぁ、せっかく近くに住んでるのに。本当に美味しいんだよ!」

私は日替わり定食にし、稗田さんはチキン南蛮定食を注文した。
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