運命の恋~もしもあの時・・~
会ったばかりの私にこんな話をされても困るだろうに…
そんな素振りは全く見せずにただただ優しく隣にいてくれた。

「香織ちゃんと一緒に居たいと願う男もいるっていうのに一緒に居る男はよそ見をしちゃってるなんてね…皮肉なもんだね。」

一緒に居たいと願う男…田邉さんのことかな?
旦那はよそ見かぁ、本当によそ見だけなのかな?
よそ見と本気は違うから…
そっか、そこはきちんと確認しないといけないな。

なんだろう、感情的な私の中に冷静な私が存在する。

「私…旦那とその話をしたとき、もしも私の旦那さんが田邉さんだったら幸せだったのかなって考えたんですよっ!最低でしょ。こんな時だけ田邉さんって…しかもそうなると可愛い可愛い娘はこの世に存在してないんです。母親失格でしょ。こんな自分がイヤで嫌いです。」
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