運命の恋~もしもあの時・・~
その先輩と呼ばれた男性は怪訝そうに私を見て、

「失礼ですが田邉と結婚してました?」

私は必死に首を振るけど声がでない…

「では知り合い?」

また首を振って答える。

その先輩はとりあえず男の手を私から放してくれ、深くため息をついた。

私は全身に力が入っていたようで、力が抜けると同時に後ずさりその場に座り込んでしまった。

「本当に申し訳ない、こいつ田邉弘人って言います。最近記憶が混乱しているみたいで、病院で検査等はしてもらって異常ではないみたいなんですが…」
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