運命の恋~もしもあの時・・~
私が座ると向かい側に旦那も座る。
今日は逃げずに話をしてくれるっていうことかな?
話をする事で明らかになることや、今後どうすればいいのか、旦那はどうしたいと思っているのか知るのは怖い…。

こんな時に稗田さんの顔が浮かぶ。
『忘れないで、香織ちゃんの味方だから!』
優しいなぁ、田邉さんが迷惑かけたからって後輩のフォローのためとは言え私にまで…

「あなたは私が責めないし泣かないって言ってたけど…どう反応していいのかわからないの。相手は若い子だって聞いたわ。私が醜態を見せればその子がより魅力的に見えるでしょう。やっと子どもができたって喜んで私はほとんどの時間を子どもに費やしてきたわ。それに甘えて自分自身のこともあなたの奥さんであることも疎かにしてきたのもわかってたの。」

「いや、ママは頑張ってくれてたよ。仕事で帰りが遅くても文句も言わず家のこともキチンと。ただ僕が誘惑に負けてしまっただけなんだ…。」

人づてに聞くより本人から聞くと生々しく聞こえ受け入れられない…
誘惑に負けただけ?それなら私は許せるのだろうか?
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