運命の恋~もしもあの時・・~
9
有希はもし直接会いたくないなら離れた席にいてもいいよって提案してくれたけど同席する事にした。

私たちは食事をすませ、〈みやこ〉を出てカフェに移動した。
確かに〈みやこ〉の唐揚げは私好みだった。
できればこんな気分でないときに食べたかったな。
私たちが着いて10分程で彼女はやってきた。
有希は面識があるのですぐに彼女に気づいた。

「来たわよ…三浦さん、こっち。」

手を挙げ彼女をこちらへ誘導する。
また動悸がして、吐き気までしだした…

「あ、あの、はじめまして、三浦栞と申します。」

現れたのは20代半ばくらいのほわっとした印象の可愛らしい子だった。
昨日の旦那の言葉を思い出す。
『可愛いくてたまらなかった。彼女のことは支えてあげたいと思って会っていたのにいつの間にか自分も癒されてたんだと思う。』
彼女を見てしっくりと当てはまる。

「早かったのね。仕事中にごめんなさい。早退して大丈夫だったの?」

相手への労りも有希らしい。
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