運命の恋~もしもあの時・・~
あれから旦那とはきちんと話し合うことはなかった。
ただ何度か求められ身体を重ねることはあった。
かなり抵抗はあったけど今、修復する努力をしなければもう修復できないとも思う。

何も気づいてない娘が「パパとママが仲良しで嬉しい。」と言っていた。
そんな風に見えるほど旦那は早く帰ってきて家族を大切にする努力をしてくれていた。

私も出来るだけ努力した。
でもその反面、虚しさと変な劣等感は消えないまま心の奥底にあった。
仕事に行けば毎日顔を合わせるのに彼女のことはもういいの?
本当に彼女との関係は終わったの?
そんな事ばかり考える。

8月も終わりに近づいてきた。
最近の小学生は9月から新学期ではなく8月の最後の週にはもう学校が始まる。
ほぼ計画通りに進んだ宿題はばっちり終わっている。
何が大変って、宿題を終わらせるのが一苦労だった。
宿題も遊びもで親の方が疲れ果てた。
心残りはあまりに自分の余裕がなくて一泊でも遠出してあげられなかったことだ。
そんな反省をひとりでしつつ、寂しさと夏休みが終わった安堵感を胸に月曜日の朝、娘を学校へ送り出した。
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