目覚めたら契約花嫁
でも不思議だ。

ロイは容姿端麗だし、当主だけあり財力も地位もある。

契約の花嫁を必要とする意味が理解できない。

背も高く、見た目は抜群。

性格は………難あり?

でも女性に困ってるようには思えない。


「リン様?」


怪訝な表情で私を見るダヴィにお礼を言って紅茶を一口飲んだ。

ダヴィもロイに引けを取らない美形だ。

ロイよりも若い?

そう言えば、ロイはいくつなんだろうか?

全く彼の事を知らない。


「リン様?美味しくありませんか?」

「ううん、凄い美味しいわよ。」

「そうですか?」

「いえ、ただ………私はロイの事を何も知らないと思って。そしてダヴィの事も。」

「それならロイ様に直接お聞きになれば宜しいかと。」

「そうね。」


確かに、私からロイの事を聞いたことはない。
< 11 / 146 >

この作品をシェア

pagetop