目覚めたら契約花嫁
思い出しても恥ずかしい。

自分からキスするなんて………恥ずかし過ぎる。

部屋のベッドで悶える姿は誰にも見られたくない。


『リン』


ロイの甘い囁く声に完全にノックアウトしていた。

恥ずかし過ぎる。

その後のロイと言えば………


『これからは遠慮なくキスをするから。』


宣言自体も恥ずかしい。

でも全然ロイとのキスを嫌だと思っていない自分に驚いてもいる。

不思議と自然に唇を重ねてしまっていた。

顔が熱くなってきた。

絶対、茹で蛸みたいになっている。


「リン様、エバンズ夫人のお宅に行かれますか?」


ドア越しに掛けられた声に我に返った。


「ダヴィ、お願いできる?」

「勿論です。ロイ様も同行するそうです。準備をお願いします。」

「うん、わかった。」


ロイも?

顔を合わせるのが恥ずかしいよ。
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