目覚めたら契約花嫁
ロイに相談した次の日、私はいつも通りに出勤した。

CEO室に入り、ミシェルに決意を報告した。


「CEO、私で本当に良いのですか?」

「そう言ってるわ。」

「私で良ければ…お願いします。」


深く頭を下げた。


「リン、ありがとう。このプロジェクトは成功させるわよ。」

「はい、CEO。」


こんなに幸せな日々を過ごした事がない。

だから怖いのだ。

いつか崩れてしまうのではと。

ロイに飽きられる日が来るかもしれない。

もしかして私の世界が突然戻されるかもしれない。

不安はある。

幸せが大きい程、不安は強くなっていく。

でも今の幸せを噛み締めたい。

この先、何があっても後悔しない為に。
< 56 / 146 >

この作品をシェア

pagetop