目覚めたら契約花嫁
ロイと出逢って三ヶ月。

いつも私を尊重してくれるし、いつも甘やかしてくれるロイを自然と好きになっていった。

私だけでなく、ロイもマスコミに追われる日々を送っていただろうが文句一つ言わない。

私を想ってくれてるのが伝わる。

ふと目に入り込んで来た景色。


「海?」

「シャノワールは海に囲まれてる。この時期は賑わってる観光地だ。」

「あー、水着を持ってこれば良かったな。」

「買えばいい。」

「金持ち発言。」


ちらりと目が合う。


「リンも自分で買えるだろ?まあ、俺が買ってもいいが。」

「………ロイの意地悪。」

「先に意地悪な口を聞いたのはリンだろ。」


私の膨らんだ頬をツンツンと突っつかれた。


「ふふっ、ロイ、前を向いてよ。」

「これくらいは平気だ。」


車から見える海を眺めながら気分は上昇していく。

本当にバカンスだ!
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