クールな君と秘密の恋を。
「てか誰と帰るんだよ。」
「バイトの人。」
「誰。男?」
「違うし。女の子だし。」
まぁ咲ちゃんと約束なんてしてないけど。
「あーもー。わかった!!一緒に帰る。」
何だか引き下がってくれない雰囲気がしたので、ここは私が折れることにした。
「うんそれでいい。」
「でも絶対サングラスかけてよ。」
「夜だから見えにくい。」
「私が誘導してあげるから大丈夫。」
「っ!ほんと莉子って…。」
「それじゃダメなの?」
「……別にいいけど。」
やっぱりサングラスは嫌なのか。
文句ありそうだが、ここは譲れない。
何とかしてかけてもらおう。
「とりあえず店の裏口で待ってて。」
「わかった。がんばれよ。」
「はいはい。」
早く仕事終わらせてしまおう。
あまり待たせるわけにはいかない。
あともうひと踏ん張りだ!
「…無自覚って怖ぇ。」