クールな君と秘密の恋を。
そう思っていたら、女の人がやってきた。
「橘さんおはようございます。海月穂花です。今日はよろしくお願いします。」
「あ、おはようございます。こちらこそよろしくお願いします。」
彼がさっきとは優しい顔とは違う仕事の顔で海月さんに挨拶をした。
「公園デートなのでどんな感じにするかちょっと話しませんか?その方が撮影しやすいですし!」
「そうですね。」
「2人の設定とかは……」
と、二人で公園にあるベンチに座って話を進めていた。
私はその姿をただ見ているだけだった。
少しイライラする。
相手は海月穂花だからだろう。
海月さんは最近フツフツと人気が出てきているモデルさんだ。
最近は女優業にも力を入れてきている。
そして噂では橘理人の事を好きだという…。
ま、これは勝手な私の意見だけど、海月さんは少し性格が悪いと思う。
というか、計算高い。
さっきも、撮影をどんな感じでするかという話でわざわざベンチで座ってまで話さなくてもいいのではと思った。
立ち話で済みそうなものなのに。
あ、いけない。仕事中なのにヤキモチを妬いてしまった。
普段はそこまで妬かないのだけれど、、
裏の顔を見てしまうといくら可愛い顔で美人さんでも性格が悪いと私も勝てるのではと思ってしまう。
そういう私も中々ひねくれている。