あなたの義理の妻になります!
陵君は、「ふーん」と言ったあと私が指差したブレスレットをひょいと取ると、そのままレジまで持っていった。

え?確かに私ならあーいうのは好きだけど、お母さんもそうだとは限らないのに…?

陵君の行動の意図が分からず、陵君が会計を済ませて戻ってくるまで暫くぽかーんとしていた。

「おい!いつまで、馬鹿面してんの?」
開口一発、いつもの毒舌で言ってきた陵君。

「ばっ!?ち、違うよ!私はただ……」
そこまで言ってはたと気づいた。

これ…このまま続き言ったら、陵君になんて言われるか…
けど、人間途中まで言われたら続きが気になる生き物。
陵君も例外ではなくて……

「『ただ』何?言ってみろよ」
俺様モード全開で聞いてきました〜!

「えーと…言うけど、怒ったりしないでよ?」

「じゃ、とりあえず言ってみろよ。
そっから、文句言うか考える。」

くっ!変な事言ったら終わるけど〜ここまで来たら、引き返せない。

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