あなたの義理の妻になります！

そして、理由を話してくれないまま暫くブラブラ歩き回っていたら

「……見つけた……」

「やっと見つけたわ！陵君！」
いきなり走ってきたと思ったら、そのまま抱きついた見知らぬ女の子。

！？
な、なんか…すっごく可愛い子だな……
抱きついているのが気にならないくらい、目の前の女の子はとっても可愛かった。

それに抱きつかれてる本人も
「はぁ…結奈、お前急に抱きつくなっていつも言ってるだろ」
呆れながらも、まんざらではなさそうな感じだし

「えへへ〜…ごめんね陵君♡
そういえば陵君。そこにいる子って誰？」
結奈と呼ばれた目の前の女の子は、陵君に話しかけるトーンより低いトーンでこっちを見ながら聞いてきた。

「ああ、そういえば結奈にはまだ言ってなかったな。
こいつは俺の婚約者の彩佳。……結奈、変なことすんなよ？」

「えー、心外だな〜変なことなんてしないよ！
よろしくね。彩佳ちゃん 」
そう言って、結奈ちゃんは笑っているようで笑ってない笑顔を向けてきた。