あなたの義理の妻になります!
パンっ!
と音がいい柏手が室内に響いた。

「折角だし、この三人で明日のテスト勉強しない?」
柏手を打った本人、香耶ちゃんがいい提案でしょ!みたいに言った。

でも私は、ある記憶が蘇り全身が震えた。
「か、か、香耶ちゃん……三人ってことは、陵君も…だよね?」

「あたりまえでしょ!」
こいつなに言ってんの?ばりにスパッと言い切られた。

そ、そんなー

陵君をチラッと見ると私を見ながらニヤニヤしてるし。

「良かったな。頭がいい先生が二人もいて」

口の端を少しあげながらそうまで言ってきたし。

「あの日のことは、トラウマでしかないのに!」

そう、私に甦った記憶とは、鬼魔神とかした、陵君による特別授業だった。
< 52 / 109 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop