潔癖症な彼の素顔


「梓、今日の放課後ファミレスにでもよって帰ろうか」



「うん!」



楽しみ!


「帰りはちゃんと送っていくからね」



「ありがとう」



少し前は、送ってもらう事が申し訳なくて、1人で帰れるから大丈夫って言ってたけど、甘える事にした。


だって…あんな事言われたらっ。





断れるはずがないよっ!





「彼氏が彼女を送って行くのは当たり前ね!葉山いい心がけだぞ!」

「外が暗かったら危ないってのもあるからな」

「分かってるじゃない、尚斗」

「ま、まあな!」



雪ちゃんと尚斗いい感じになってる!



「まぁ、その理由もあるんだけど、
俺はできるだけ長い時間一緒にいたいからって理由が大きいかな」



「ぅ…」


「おぉ、言うわね」



私も、沢山一緒にいたい。

秋君からこんな事言われたら、もう…。




心が、心がキュンキュンしちゃってっ。





「…私も、秋君と沢山一緒にいたい…」



「…っ、なにこれ、結構くる」


え?

「あら、葉山顔が赤いわよ」


「おもしれっ!」



「…」

黙り込む秋君。


「え?だ、大丈夫!?」



私は秋君の様子が心配になって、表情を覗いた。


「っ、大丈夫だよ」




「よかった」


「梓はさ、なんと言うか小悪魔だよね」



「ぇえ!あ、悪魔?私が!?」


私って、こ、怖いの?



「あずが悪魔なわけないじゃん!確かに小悪魔…かもしれないけど!
でも、可愛い可愛い天使だよ!!」


て、てて天使!?


「え、いや、それも違う気が…」




「あまり、梓を困らせないでよね」


「葉山から始まったんでしょ!!」





何だかんだ、秋君と雪ちゃんも仲良くなってるよね!





「ふふ」





「梓が笑ってる」



「天使の微笑み」











< 114 / 154 >

この作品をシェア

pagetop