潔癖症な彼の素顔
数分前…。
「うわ!あず凄い!」
「ちょ、凄くなんか…」
「凄いよ!!満点とか!」
ヒラヒラと私のテスト用紙をなびかせながら、席を立つ雪ちゃん。
「や、やめてよー!」
みんなに見せびらかすような物じゃないし…。
「なんだ?梓にいじめか?」
尚斗助けて!!
「違うわよ!あずが凄いから自慢してるのよ!!」
「どれどれ?おー!!すっげぇ!」
尚斗ぉーー。
よし、ここは私が隙を見て取り返すしかない。
ジーーーーーー
よし!今だ!!
「えいっ!!」
ヒョイっ
「え!?」
「ふふーん!あず残念!あずの行動はお見通しよ!」
バレてたのかぁ…。
「って、おわっ!!」
私は勢い余ってバランスを崩してしまった。
ボフンッ
あれ?
床に倒れなかった…?
「…あちゃー」
「やべーな」
2人とも何を言ってるの?