潔癖症な彼の素顔
「西谷さんは下じゃなくて、もう少し上を見た方がいいよ。下ばかり見てたら、どんどん暗くなっちゃうし。表情とか…ね?」
「うん…」
たしかに、私は昔から下ばかり見てた…。
人の顔を直視しできないし、逸らすんだったら最初から見なければいいって思ったから、、、。
「直ぐには直せないと思うから、少しづつ直していけばいいよ。きっと自分に自信がついてくるよ」
自信か…。葉山君は凄いな。
直さないといけないって思ってたこと当ててくる。
「うん、ありがとう、、。
…少しづつ頑張ってみる!」
「頑張って」
「ぁ…」
少し、葉山君が笑ったように見えた。
「お前何言ってるか全然わかんねえ!」
「はあ?私の発音にケチつけるわけ!?」
「そんな事言ってないだろ!」
「何言ってるか全然わかんねえって、そういう事でしょ!!」
あーー。
これはもう止められない。
葉山君と話してる時にはもう始まっていた。
「まぁ、予想通りだね」
ボソッと葉山が言った。
「はは…」
苦笑い…。
結局、伝言ゲームは私から葉山君へ、葉山君から雪ちゃんまでは良かった。
けど、雪ちゃんから尚斗までが止まってしまい、案の定わたし達のグループはビリだった。