潔癖症な彼の素顔




はぁ、今年もか…。



でも今年は葉山君がいる。

大丈夫かな…。



「さっきみたいな事が、西谷さんが1人の時に起こったら危ないからね。俺が来てよかったよ」




「本当にありがとう…。」



「いいんだよ、じゃあ行こう」




「うん…ぃたっ」



突然、足元から痛みが、、、。


「どうした?…靴擦れか、歩ける?」



普段下駄なんて履かないから、走った時に出来ちゃったのかも…。



「うん、歩けるっ」



「少し血が出ちゃってるね。バイ菌とか入っちゃったら怖いから、足を洗えるところまで行こうか」



本当に、申し訳ない…。




「ごめんね…」



「大丈夫、西谷さんの方が心配だし。ゆっくり移動しよ。肩貸してあげるから」





「かっか、肩!?」


「くくっ、何でそんなに驚いてるの?」



笑われた…。

でも、葉山君に触れちゃうし…。




「葉山君はその、大丈夫なの?触れることになっちゃうよ…?」




「あ、そうだよね。でも今は訳ありだから大丈夫だよ。ほら、早くして?花火の打ち上げが始まっちゃうよ」



「あっ、うん。じゃあ失礼します」




と、葉山君の肩をかりようとした…





「あ、あれ?」



「くっ、アハハ!!」



「そ、そんなに笑わなくてもっ….!」



「ごめんごめん。じゃあ、腰に回して」



「こ、腰!?」



なんと、身長差から私は葉山君の肩に腕が回らなかった…。


だからといって、腰に…!?



「何なら…おんぶか、お姫様抱っこでもいいよ?」



とんでもない発言!?


「いえ!腰にします!失礼します!」



「つまんないのー」



「!?」



意外?な素顔を私は見てしまった…気がする。

葉山君はSっ気があるようです……。














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