潔癖症な彼の素顔







シャラっ


「あぁー!!!」


「うるさっ!」

「同意見…」



雪ちゃんの叫び声に、私もビックリしすぎて耳を塞いだ。



「と、突然どうしたの…?」




「あず…」



私の名前を呼ぶと、雪ちゃんは私のワイシャツのボタンを1つ外した。



「え!?ちょっ、雪ちゃん!?」



「雪、おまえそんな趣味が…」


…趣味!?



「尚斗は黙ってて」

「はい…」



鬼顔の雪ちゃん…。





「これ、どうしたの?」


「あ、ネックレス…」


私の首に付いているネックレスに反応したらしい。



「あ、これは…」




秋君から貰ったって言おうとしたけど、いいのかな…。


公表して…。




秋君が嫌かもしれないし…。






「俺が梓にプレゼントしたんだよ。買い物を手伝ってくれたお礼にね」




いや、じゃないのか…。



なんか、ホッとした…かも。



???





「これはやばいな」

「…これは完敗だわ………………恐ろしい…」






「私が、可愛いなぁって見てたから、それで秋君が気を使ってくれて…」



ほんと、申し訳ないなってまだ思ってしまう…。




「そして、あずの天然さよ…」

「きっと貰った意味がわかってないな」



「誰にも渡さないし」



「今の葉山の言葉よ、鳥肌たつわ…」











「…………ちっ」

私達4人以外の誰かが、舌打ちをした。
でも私達は誰も気づかなかった。
















「そうだ、次体育だったよな!着替えて早く行こうぜ!」



「そうだった!」



体育か………。




やだなぁ……。



って毎回思う……。











「あず、女子はバスケだってー」



「…ほんとに?」



「先生が言ってたって」





走るし、ボール使う…。





泣きたい…。

















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