潔癖症な彼の素顔
教室に戻ると、直ぐに尚斗と秋君が駆け寄ってきてくれた。
「梓、怪我はしなかったのか!?」
「うん、大丈夫だった」
「私は目の前で見てたから、ビックリ所じゃなかったわ……それに」
心配かけちゃったね…。
「でも、少し足が青くなってるね」
「え?」
「ほ、ほんとだ」
気づかなかった。
「大丈夫だよ、このくらい。痛くもないし…だからそんなに心配しないで…?」
また、心配かけちゃった…。
「…っ」
「あ、葉山が動揺してる」
「レアだな」
「まぁ、あずの上目づかいは、破壊的だからね」
「…」
…ん?何の話をしているんだろう。
「あ、睨まれてる。あー怖い怖い」
棒読みで言う雪ちゃん。
「それは、お前も人の事言えないな」
な、尚斗!?
「はあ?」
そうだ、ネックレス付けよ。
あれ、、、、。
ない…。
「梓どうかした?」
「えっ、いやなんでもないよ」
「…そうか」
秋君は、私の少しの異変にも気づいてくれる…。
でも、これは言えるわけないよ……。