6月、恋の終わり。
「紫陽花ソフトだって!美味しそう。食べない?」

「紫織はほんと食い意地はってるよなぁ」

「っ!…そんなこと…!」

あるかもだけど…。
ニッと笑う翔に、何も言い返せない。
勇一くんとあかりちゃんにも笑われてしまった。
もう、恥ずかしいじゃん…。


何はともあれ…四人でソフトクリームを買う。
紫色の綺麗なソフトクリーム。
紫陽花…と言っても、味はブルーベリー。
甘酸っぱくて、とっても美味しい。


「「うまっ!」」

翔と私の声が重なる。
思わず顔を見合わせる。


すると、

「すげーシンクロ!」

勇一くんが笑い、その横であかりちゃんもクスクスと笑った。

翔は頬をほんのり赤く染め、照れを隠すかのようにアイスにまた口をつけた。

翔も照れることあるんだ…。
なんだか新鮮…というか、初めて見たかも。
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