6月、恋の終わり。
翔とは高一の頃からずっと仲良し。

二年生になった今も、また同じクラスになれて、変わらず仲良しな友達。


だけど…

チラリと横を見る。

見慣れた横顔、時折吹く風が、翔の髪をサラサラと揺らしていた。


「ん?何見てんだよ」

「…べ、別に」

「変な奴ー」

「うるさいなぁ…!」

友達じゃなく、本当はもっと…もっと。
近付きたくて。

翔の彼女になれたらいいのに…。
ずっと、片思い。


私はこんなにも大好きなのに、翔は私のこと…ただの女友達としか思ってない。

どうしたら、友達以上になれるんだろう。


でも…

「あーうまかった!よし、帰るか」

「うん…」

今の関係が大切すぎて、怖い。
この関係が壊れるくらいなら…友達のままでもいいのかな?

こうやって、翔の隣にいられるのなら。
一緒に笑い合えるのなら。

なんて…思ってしまうよ。





.
< 2 / 31 >

この作品をシェア

pagetop