6月、恋の終わり。
「あっ!やべっ」

ハッとしたように、両手で自分の口を塞ぐ勇一くん。


と思ったら、次の瞬間、

「…知りたい?翔の秘密!」

いたずらっぽい笑顔を浮かべ、とても楽しそう。


なんだろう…。
何故か胸がざわざわして…。
すぐに反応できない自分がいた。


「ほんとは誰にも言うなって言われてたんだけどさぁ、紫織ちゃんならいっかな」

「……何?」

ドクドクと鼓動が耳に響いてうるさい。


「実はさぁ、あいつ…」

嫌だ。
この先の言葉を聞きたくない。
無意識にそう思った時にはもう遅くて…
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