6月、恋の終わり。
振り向くと、そこには私服姿の翔が立っていた。

ドキッと胸が跳ねる。

翔の私服を見るのは初めてじゃないけど…
なんだか今日はとても大人びて見えた。


「よかったー、間違ってたらどうしようかと思った」

「え?」

「なんかいつもと雰囲気違うから」

「そう…かな?」

「うん。なんだろ?いつもより女っぽい感じ?」

「…っ。いつもよりって何よ!まるで普段は女っぽくない感じじゃん」

「悪ぃ悪ぃ」

ほんとは嬉しかったのに、照れ隠しでつい可愛くない態度をとってしまった。

最悪…。


「凄く似合ってる」

「えっ…」

「最高!」

「…っ!わざとらしいからっ!」

嬉しい…本当に嬉しい。
くすぐったい感覚。
こんなの初めてだ。
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