恋するリゾート
  
  それから 今までの空白の時間を埋めるかのように

   お互い家を行き来し

   早川家と脇田家は仲良しだった

   何かイベントや行事があると

   いつも 一緒

  そして おじさんはいつも酔うと

  「すすむ すまない 

   俺が許嫁の反故をもうしいれるべきだった

   お前たちには苦労をさせてしまったし

   桃子は 親の死に目にも会えなかった 」

   と何度も言っていた


   親たちが 一緒にいれば

   私たちも必然的に 

  一緒に過ごすことが多くなり


  ある時

   桜の木の下で 信君と

   おままごとをしていると

   「つぐみ 大きくなったら僕のお嫁さんになってね。」

   「 うん 約束だよ 絶対お嫁さんに してね。」


   信君の家の庭の桜の木の下で約束した。

   あの頃は ままごとにも付き合ってくれる

    優しい 信君だった


  
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