恋するリゾート
   「 おはようございます。

     今日からよろしくお願いします。有馬裕子です。」

    「宮部香織です。よろしくお願いします。」


    「井川すずです。」

   「おはようございます。
  
    皆さん注意事項読んできていただきましたよね。」

    「はい!」


   「井川さん 髪の毛は後ろで結ぶように書いてありましたよね」

   まだ若く やる気に満ち溢れた保育士が
   怪訝な顔ですずを見る

    「え~ 早起きして 綺麗に巻いてきたのに・・・・・
   
     髪の毛結ぶと いい感じにならないんですけど!」

    「アクセサリーも はずして下さい。

     子供を傷つけたら大変ですから

     それに つめだって そんなに伸ばして 

     マニキュアまでして

      本当に 託児室で働く気があるんですか?

      すぐ切ってください。」

     保育士が 後ろの棚から 爪切りを出して

     すずに渡すと

    「嫌です!  せっかく 信に見てもらいたくて

    ネイルサロン行って 髪もセットしたのに ・・・・・。」

    「 あなた何しに来たの・・・・恋愛目的のバイトなら

      保育室の必要ないでしょ!!!

      ここは子供たちを責任もって預かる場所なんだから

      やる気がないのなら 他の部署に

      行ってもらってかまいませんよ。

      ご両親がリフレッシュして 

      子供たちも楽しんで 
  
      笑顔でご両親の元に返すのが私達の仕事で 

      ホテルの信用にもかかわりますから。 

      支配人に報告します。

      お嬢様の わがままで

      ホテルの信用を失いたくはありませんから」

      
      すずのやる気のなさと 無責任な態度に 

      保育士は 怒りを抑えつつ

      フロントに 電話してた。


      
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