トモダチ地獄~狂気の仲良しごっこ~
michi……みち……道子?

あれは……道子だったの!?

「薫子、話を聞いて――。あたしも薫子もハメられ――」

そこまで言いかけた瞬間、薫子はバッグから何かを取り出した。

「もういいの。梨沙の黒い部分も本当の親友ならば受け入れなくてはいけなかったのかもしれないわね。でも、私それはできない。だからせめて天国では、親友になりましょうね?」

微笑んだ薫子は天使のような表情を浮かべた悪魔のようだった。

慌ててベンチから立ち上がったあたしの腹部に、薫子の手の中にあるナイフが突き刺さった。

痛みは感じない。ただ、腹部にこれ以上ないほどの熱を感じる。

「う。嘘でしょ……?」

「大丈夫。私もすぐに後を追うから」

薫子はそう言うと、無慈悲にあたしの腹部からナイフを引き抜いた。

その瞬間、内臓をえぐられたような痛みが走り、激しく吐血した。

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