トモダチ地獄~狂気の仲良しごっこ~
でも、結局は梨沙は梨沙のままだった。

私は姉に梨沙とのやり取りのSNSを見せた。

姉の悪口を度々SNSに投稿したり、私個人に送ってきたメッセージも見せた。

姉は半狂乱になっていた。

信じていた梨沙のとんでもない裏切りに姉は絶望と怒りと悲しみと、そんなすべての感情がごちゃまぜに合わさったような表情を浮かべた。

そして、姉は怒りに目を真っ赤に染め、こうつぶやいた。

『梨沙ひどいわ……私と親友になりたいって言ってくれていたのに』と。

ひどいもなにも、梨沙はアンタとなんて親友になりたいなんて言っていないんだもの。

私は心の中で大笑いしながら、姉の背中を押す言葉をかけた。

『そうだね。ねぇ、お姉ちゃん……。ずっと杉原先輩と一緒にいられる方法、教えてあげようか?』

『ずっと一緒に……?』

『そう。二人で一緒に天国に行けばいい。そうすれば、お姉ちゃんと杉原先輩は空の上では親友でいられるよ』

ナイフをそっと手渡すと、姉は震える手でそれを受け取った。

そのあとは、全て私の思い描いた通りの結末だった。
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