トモダチ地獄~狂気の仲良しごっこ~
慌てて振り返るとそこには薫子がいた。

「梨沙ってば、そんなに驚かないで」

胸に教科書を抱きかかえて笑顔を浮かべる薫子に顔が引きつる。

「突然だからちょっとビックリしちゃって……。どうしたの?何か用?」

「うん。調理実習のことで話があって。今いいよね?」

「あっ、調理実習ね」

そういえば、金曜日調理実習が行われることになっていた。

「悪いんだけど、放課後でもいい?今、ちょっと3人で大事な話をしてて」

そう切り出したのはエレナだった。

「今じゃダメなの?」

「うん。あとでにしてもらえると助かる」

「どうして?私を仲間外れにする気?」

薫子はエレナを睨む。

「仲間外れとかじゃないけど、ちょっと今は時間がないっていってるの」

「だったら、その話、私にも教えて」

「え?」

「教えてくれないっていうことは仲間外れっていうことだよね?」

「そうじゃないでしょ?どうしてそういう考えになるわけ?」

嫌悪感丸出しの表情を浮かべるエレナに彩乃が助け舟を出す。

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