トモダチ地獄~狂気の仲良しごっこ~
「調理実習の話なら放課後ゆっくり聞くから。もう休み時間も終わっちゃうしそのほうがいいでしょ?違う?」

「分かった。放課後ね」

彩乃の言葉に薫子は渋々引き下がる。

「梨沙、あとでね」

あたしの顔をわざわざ覗き込むようにして微笑むと、薫子は自分の席に戻っていった。

「なにあれ。すごい感じ悪いんだけど」

「うん。なんか嫌な感じ」

エレナの言葉に彩乃がうなずく。

一週間ぶりに薫子としゃべったけれど、薫子としゃべると場の雰囲気が悪くなる。

薫子にとっては何気ない一言でもその場にいる人を不快にさせる。

「調理実習までの辛抱だね……」

あたしの言葉にエレナと彩乃は揃ってため息をついた。
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