トモダチ地獄~狂気の仲良しごっこ~
そもそもどうしてあたしがこんな思いをしなくてはならないんだろう。

週一回の傾聴ボランティアをあたしは心の底から楽しみにしていた。

それが薫子のせいで台無しになってしまった。

ふと、思う。

薫子は最初からあたしが傾聴ボランティアを辞めることを望んでいたのかもしれない。

だから、わざと八木さんを煽るようなことを言ってあの事故を誘発させた……?

施設内で何かが起これば傾聴ボランティアの存続が難しいことを想定したうえであんなことを……?

ううん、それはきっとあたしの考えすぎだ。

薫子がそこまで考えているとは思えない。

「ハァ……最悪」

最低最悪な気分だった。

薫子に一言文句を言おうとして電話を掛けたのに結局は返り討ちにされてしまった。

ベッドにスマホを放り投げて横になる。
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