トモダチ地獄～狂気の仲良しごっこ～

「みんなが私のせいでもめるなんて耐えられない！アリサちゃん……私なんかの為にありがとう。でも、全部私が我慢すればいいだけだから……。そうすれば解決するから……」

どういうつもりで薫子がその言葉を放ったのかは分からない。

けれど、その言葉によってクラスメイト達の目にはあたし達が加害者で薫子が被害者という風に映ってしまっただろう。

「でもさ、そんなの薫子が辛いじゃん！悪いのは薫子じゃないのにさ」

アリサがあたし達に視線を向ける。

まるであたし達が悪いと決めつけているかのようなその目に不快感が募る。

けれど、クラスメイト達もあたし達を非難するような冷たい視線を投げかけてくる。

「話にならないから。梨沙、エレナいこ！」

彩乃はそう言うと、教室を飛び出した。

あたしとエレナは黙って彩乃に続いた。