【完】俺の隣にいてほしい。
それから数日後……。


「それじゃ、また明日ね」


「うん、バイバイ」


放課後、いつものように帰り支度を済ませると、彩実ちゃんに声をかけ、そのまま一人で教室を出た。


帰りは時々彩実ちゃんや優里亜ちゃんと一緒に帰ることもあるけれど、基本はいつも一人。


彩実ちゃんは週三で塾に通ってるし、優里亜ちゃんはたいてい彼氏や男の子と約束してるから。


下駄箱で靴を履き替え、昇降口を出ると、そのまままっすぐ校門へと向かう。


すると、数メートル先に見覚えのある後ろ姿を発見して、思わず目を凝らした。


あの後ろ姿はおそらく、優里亜ちゃんだ。


いつ見ても綺麗な彼女は、髪の先から爪の先まで手入れが行き届いていて、まさに女子力の塊って感じ。


優里亜ちゃん、今日も例の星川の彼氏と一緒に帰るって言ってたけど、これから待ち合わせしてるのかな。


そんなことを思いながら彼女の姿を目で追っていたら、ふと校門の前に他校の制服を着た男子の姿が見えて。


よく見ると、その制服は星川学園のものだったので、思わずドキッとしてしまった。



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