【完】俺の隣にいてほしい。
椿くんはパンケーキを何枚か焼き上げると、二枚ずつお皿に盛りつけ、上にバターを乗せ、ハチミツをかけてくれた。


そのままソファーの前のローテーブルを囲んで、できたてを二人で食べることに。


「いただきます」


ぱくっと一口食べたらそれは、想像以上にふわふわで美味しかった。


「えっ、おいしい!」


目を輝かせる私を見て、椿くんがクスッと笑う。


「マジで? よかった」


「うん、すごくふわふわしてる。甘くておいしい」


「まぁ、超簡単なやつだけどな。そんな美味そうに食ってくれると思わなかった」


「だって、ほんとにおいしいよ。すごいね。椿くんって料理も得意なんだね」


私が感激したように言うと、椿くんがフォークを片手に答える。


「得意ってほどでもないけど、料理すんの好きだからよく作ってるかもな」


「えぇっ、すごい!」


やっぱり、普段から料理してるんだ。だからあんなに手際が良かったんだなぁ。


「うちの母親仕事忙しくて夜勤とか多いから、弟の弁当もたまに俺が作ってんだよ」


「えぇっ、そうなの!?」



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