【完】俺の隣にいてほしい。
私が否定すると、さらにギュッと腕に力を込める椿くん。再びドクンと心臓が飛び跳ねる。
すると彼は次の瞬間、私の耳元でボソッと囁いた。
「いいから今は、俺のことだけ考えてて」
「……っ」
途端に体中が、かぁっと熱を帯びていくのがわかる。
なにそれ。どういう意味なのかな?
それはやっぱり……ヤキモチだって思ってもいいの?
ドキンドキンと心臓の音ががうるさくて、椿くんにまで聞こえてしまっているんじゃないかって心配になる。
ダメだよ、私。そんなこと言われたら、うぬぼれちゃうよ。
これって、恋人のフリしてるからとかじゃ、ないよね?
期待しても、いいのかな……?
恥ずかしくて、ドキドキして、体が沸騰しそうなくらいに熱い。だけど、このまま離れたくない。なんだか夢を見ているみたいで。
そっと彼の背中に手を添え、身を預けるように彼の胸に顔をうずめると、椿くんの心臓の音が聞こえてきて、心なしか彼の鼓動も早くなっているような気がした。
気のせいかな……。
.
*
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すると彼は次の瞬間、私の耳元でボソッと囁いた。
「いいから今は、俺のことだけ考えてて」
「……っ」
途端に体中が、かぁっと熱を帯びていくのがわかる。
なにそれ。どういう意味なのかな?
それはやっぱり……ヤキモチだって思ってもいいの?
ドキンドキンと心臓の音ががうるさくて、椿くんにまで聞こえてしまっているんじゃないかって心配になる。
ダメだよ、私。そんなこと言われたら、うぬぼれちゃうよ。
これって、恋人のフリしてるからとかじゃ、ないよね?
期待しても、いいのかな……?
恥ずかしくて、ドキドキして、体が沸騰しそうなくらいに熱い。だけど、このまま離れたくない。なんだか夢を見ているみたいで。
そっと彼の背中に手を添え、身を預けるように彼の胸に顔をうずめると、椿くんの心臓の音が聞こえてきて、心なしか彼の鼓動も早くなっているような気がした。
気のせいかな……。
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