【完】俺の隣にいてほしい。
……椿くんっていうんだ。
確かにさっき女の子たちからそう呼ばれてたな。しかも、同級生だったなんて。
「だから、敬語いらねぇ。タメでよろしく」
「あっ……はい」
と、言われてすぐに敬語で返事をしてしまった私。
「だから、タメでいいってば」
「うぅっ、ごめんなさい……」
ダメだ。初対面の人に、いきなりタメ口で話すなんて難しいよ。しかも、男の子に向かって。
すると、そんな私を見て椿くんがクスッと笑う。
「そんな緊張すんなよ。俺べつに、取って食ったりとかしねぇから」
その顔は、意外にもすごく優しそう。
「いえ、そんなことは……っ」
「俺のことは椿でいいよ。よろしくな、心音」
いきなり呼び捨てで呼ばれて、ドキッと心臓が跳ねる。
男の子に名前を呼び捨てされるなんて、たぶん、小学校以来じゃないかな。
「う、うん……。よろしくね」
私は、今度こそ敬語にならないようと、気を付けて頷いてみせた。
.
*
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確かにさっき女の子たちからそう呼ばれてたな。しかも、同級生だったなんて。
「だから、敬語いらねぇ。タメでよろしく」
「あっ……はい」
と、言われてすぐに敬語で返事をしてしまった私。
「だから、タメでいいってば」
「うぅっ、ごめんなさい……」
ダメだ。初対面の人に、いきなりタメ口で話すなんて難しいよ。しかも、男の子に向かって。
すると、そんな私を見て椿くんがクスッと笑う。
「そんな緊張すんなよ。俺べつに、取って食ったりとかしねぇから」
その顔は、意外にもすごく優しそう。
「いえ、そんなことは……っ」
「俺のことは椿でいいよ。よろしくな、心音」
いきなり呼び捨てで呼ばれて、ドキッと心臓が跳ねる。
男の子に名前を呼び捨てされるなんて、たぶん、小学校以来じゃないかな。
「う、うん……。よろしくね」
私は、今度こそ敬語にならないようと、気を付けて頷いてみせた。
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