【完】俺の隣にいてほしい。
どうしたんだろう。急にあらたまって。


も、もしかして……。


そこでふと、先日優里亜ちゃんに言われた言葉を思い出した私。


『もしかして、告白とかされちゃうんじゃないのー?』


先ほどのキスされそうになった件もあったので、思わずちょっとだけ期待してしまいそうになる。


でもまさか、そんなわけないよね。


「な、なに?」


ドキドキしながら尋ねてみる。


すると、椿くんはそこで真面目な顔のまま、思いもよらないことを口にした。


「そろそろ俺たち、恋人のフリすんのは終わりにしようと思って」


「えっ……?」


それはまるで、頭の上からイナズマでも落ちてきたかのような、そんな衝撃だった。


ウソでしょ。終わりって、そんな……。


目を丸くしたまま固まる私に向かって、椿くんが言う。


「今日のデートは今まで付き合ってもらったお礼みたいなもんだよ」



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