【完】俺の隣にいてほしい。
*やっぱり君が好き
翌日。私は家から一歩も出る気になれなくて、自分の部屋のベッドの上でずっとスマホを見ながらめそめそ泣いていた。


椿くんに恋人のフリをやめようと言われてしまったことが、ショックでたまらなくて。


好きって言う前に、振られてしまったみたいな気分だ。


だって、椿くんは『そろそろ彼女つくりたい』ってハッキリ言ってたし、もしそれが関係を終わらせた一番の理由なら、振られてしまったも同然だ。


今までの椿くんとのメッセージのやり取りや、一緒に撮った写真を見返しては、そのたびに切ない気持ちになる。


おそろいにしたはずのメッセージアプリのアイコン写真は、今日見たら彼のだけ、別の写真に変わっていた。


それを見て、本当に終わってしまったんだなと思った。


彼はもう、私と会うつもりはないのかもしれない。


もっとずっと、彼と一緒にいたかった。一緒にいられると思ってた。


でも、そう思っていたのはもしかして、私だけだったのかな。


もちろんこんな関係、永遠に続くわけじゃないってことはわかってた。


でもまさか、こんな形で突然終わってしまうだなんて……。


いまだに心がついていかない。



< 257 / 311 >

この作品をシェア

pagetop