【完】俺の隣にいてほしい。
少し怒ったように話す優里亜ちゃん。
正直椿くんのことを責められるのは少し心苦しいんだけど、彼女の言うことももっともだ。
たしかに椿くんの態度は、こっちがうぬぼれてしまいそうになるくらい思わせぶりだったともいえる。
でもそれはただ、私が恋愛経験がなく、男の子に慣れていなかったからそういうふうに勘違いしてしまっただけなのかもしれないし……。
「この前もわざわざ心音に会いに文化祭来たりしてたし。それなのに、いきなり彼女つくりたいから恋人のフリやめようって? 散々その気にさせといて、それはちょっとひどくない?」
「うぅ……」
ひどいといえば、ひどいのかな。どうなんだろう。
するとそこで、黙って話を聞いていた彩実ちゃんが真面目な顔で尋ねてきた。
「……椿くん、本当に彼女つくりたいって言ったの?」
「う、うん。俺だってそろそろ彼女つくりたいし、心音もこのままじゃ彼氏つくれなくなるしって。だからこれからはお互い自由にやろうって」
「そんなふうに言ってたんだ」
「それさー、好きな子でもできたんじゃないの?」
優里亜ちゃんのツッコミに、胸がズキッと痛む。
「やっぱり、そうなのかな……」
「怪しいよ~。だって、急すぎるもん。なんか」
「そうだよね。私も突然すぎて気持ちがついていかなくて……」
いまだに現実を受け入れられていない自分がいるんだ。
正直椿くんのことを責められるのは少し心苦しいんだけど、彼女の言うことももっともだ。
たしかに椿くんの態度は、こっちがうぬぼれてしまいそうになるくらい思わせぶりだったともいえる。
でもそれはただ、私が恋愛経験がなく、男の子に慣れていなかったからそういうふうに勘違いしてしまっただけなのかもしれないし……。
「この前もわざわざ心音に会いに文化祭来たりしてたし。それなのに、いきなり彼女つくりたいから恋人のフリやめようって? 散々その気にさせといて、それはちょっとひどくない?」
「うぅ……」
ひどいといえば、ひどいのかな。どうなんだろう。
するとそこで、黙って話を聞いていた彩実ちゃんが真面目な顔で尋ねてきた。
「……椿くん、本当に彼女つくりたいって言ったの?」
「う、うん。俺だってそろそろ彼女つくりたいし、心音もこのままじゃ彼氏つくれなくなるしって。だからこれからはお互い自由にやろうって」
「そんなふうに言ってたんだ」
「それさー、好きな子でもできたんじゃないの?」
優里亜ちゃんのツッコミに、胸がズキッと痛む。
「やっぱり、そうなのかな……」
「怪しいよ~。だって、急すぎるもん。なんか」
「そうだよね。私も突然すぎて気持ちがついていかなくて……」
いまだに現実を受け入れられていない自分がいるんだ。